2007.02.22  

「年間ドラム缶3700本相当の重油を削減 」
ボイラー燃料を木屑(バイオマス燃料)へ代替化

永大産業(本社:大阪市、社長:吉川康長)は、化石燃料の使用を削減し省エネルギーを推進する狙いから、昨年夏、敦賀事業所のボイラー燃料を重油から木屑に代替。半年間のモニタリングを実施した結果、37万1000リットル(H18年8月~H19年1月)の重油を節約するに到りました。  ちなみにこれを年換算すると74万2000リットル、ドラム缶(200リットル標準缶)約3700本に相当します。
 またこのような効果が実証されたことにより、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)から、補助金(対象:省エネルギー効果が高く、費用対効果に優れていると認められた設備、技術)が交付されることになりました。
 当社では環境保全を第一に考え、別の事業所でも燃料の代替による、脱石油化を図っていきたいと考えています。


(事業の背景と狙い)
地球温暖化問題に対しグローバルな取り組みが行われているなか、できるだけ化石燃料の使用を控え、地球温暖化ガスの排出を抑制しようとの動きが活発化しています。
永大産業敦賀事業所(福井県敦賀市、山岸秀之所長)では、建築解体材や廃材を用いて、月間約6500トンのパーティクルボードを生産し、二酸化炭素を固定化させるマテリアルリサイクルに貢献してきましたが、どうしてもパーティクルボードの原料に向かない低級な木屑等は、ボイラーでのサーマルリサイクルに、振り向けざるを得なかったのが実情でした。
そこで同事業所では、さらに省エネルギーを推進するため、昨年7月、約2000万円の資金を投じて設備投資を実施。パーティクルボード成型プレスのための熱供給システムに、蒸気式熱交換器(写真)と制御装置を組み込んで、従来のC重油からそのような低級な木屑(バイオマス燃料)に変更しても、プレスに必要な熱量を確保できるよう改良を施しました。
 

設備導入後から、今年1月までの約半年間、当社でモニタリングを行った結果、設備導入前に比べ、37万1000リットル(H18年8月~H19年1月)のC重油を節約することができました。これを年換算すると74万2000リットル、ドラム缶で約3700本に相当します。
 なお京都議定書に示されたカーボンニュートラルの考え方を適用すると、木屑を燃やしても新たに二酸化炭素を放出したとはみなされないので、今回の設備投資により、年間約2200トンの地球温暖化ガス(二酸化炭素)排出が抑制される計算(注)になります。
 

ちなみにNEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、省エネルギー効果が高く、費用対効果に優れていると認められた設備、技術に対して補助金を交付していますが、当社の「重油から木屑への燃料代替化による省エネルギー事業」は先頃、平成18年度のそれに該当すると認められました。


(今後の展開)
将来的には,山口・平生事業所におけるパーティクルボード生産プラントにも、同様の設備投資を行い、脱石油化を加速させることを視野に入れています。

(注)環境省による平成12年原単位換算を参照
C重油1リットルの燃焼につき、二酸化炭素2・986キログラムが大気中に放出

「蒸気式熱交換器」

<この件に関するお問い合わせ先>
永大産業株式会社 敦賀事業所 (担当:熊野)
電話  0770-23-2331(代) FAX 0770-23-2335

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