TOP MESSAGE
トップメッセージ
安定した経営基盤の構築と収益力の強化を図ります
2023年度における事業活動の結果と今後の見通しについてご報告する前に、当社で発生した事故について深くお詫び申し上げます。2023年2月及び5月に、敦賀事業所パーティクルボード工場において火災事故等が発生し、それぞれ社員1名が亡くなられました。亡くなられた社員の方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族に対し、衷心よりお悔やみ申し上げます。また、負傷された社員の方々に心からお見舞い申し上げます。一連の事故により、近隣住民の皆様、関係当局の皆様、お取引先様をはじめとする多くの方々に多大なご迷惑とご心配をお掛けいたしましたことを重く受け止め、このような事故を二度と起こさないよう、安全確保に万全を尽くしてまいります。
さて、2023年度を振り返りますと、資材価格や人件費等の高騰による住宅価格の上昇に加え、住宅ローン金利の先高観により住宅取得マインドが低下する中、新設住宅着工は前年を下回る状況が続きました。さらに、電力費や燃料費、物流経費等が大幅に上昇するなど、企業収益を圧迫する状況が続きました。
こうした中、当社グループでは、全社を挙げて生産性の向上や経費削減の取り組みを継続してまいりました。住宅資材事業では、安定的な生産及び供給に取り組むとともに、適正な価格での販売を進めました。これにより、一定の収益を確保することができました。一方、木質ボード事業では、当社及び連結子会社のENボード株式会社で発生した火災事故により、一定期間、稼働停止を余儀なくされ、十分な製品供給ができず、大幅な赤字となりました。しかしながら、住宅資材事業が堅調に推移したことから、グループ全体では6期ぶりに営業黒字を計上することができました。
今後につきましては、新設住宅着工戸数が引き続き低調に推移すると見られ、さらに、2024年問題による物流コストの上昇等により、厳しい事業環境が続くと考えております。
こうした中、当社グループは、安定した経営基盤の構築と収益力の強化を図るため、2025年3月期を初年度とする中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2026」を新たに策定しました。同計画に基づき、住宅資材事業では、多様なニーズを取り入れた製品の拡充と、SNS等による効果的な販売促進策を通じて、売上の拡大と収益力の向上に努めてまいります。木質ボード事業では、ENボード株式会社での安定的な生産体制を確立し、高品質なパーティクルボードの販売拡大と収益向上を図ってまいります。
グループ全体で、安全対策を徹底するとともに、安定的に収益を計上できる体制を構築すべく、全力を尽くしてまいります。今後とも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2024年6月
代表取締役社長 枝園 統博